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まんが、あにめ話中心です。腐ってます。
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3月終わり頃から、
もや〜んと頭の中にあるやつを
書いておこうかと。


いちおう、6918のはずですが・・・
1869??? な匂いも、やや。


雲雀の言葉に調子に乗っちゃった骸のお話です。
もちろん腐向けですので、よろしく






まあどうぞ



暖かな春の日の放課後。
雲雀恭弥は、応接室のいつもの席で、書類の整理をしていた。

細く開けた窓から、桜の花びらが1枚飛んできて、机の上に落ちる。
鉛筆を動かす手が止まる。

「ねえ、そんなところにいないで、入ったらどうなの?」
「クフフ、おしさしぶりです。雲雀恭弥」

応接室の扉をがらりと開けて、六道骸が入ってくる。
正面から正々堂々と入ってくるなんて、この男にしては珍しいな、
と雲雀は思った。

「君がいきなり飛びかかってこないとは、どういう風の吹き回しでしょうね」
「今は相手をしているほど、暇じゃないんでね」

そういいながら、雲雀の口元が少しほほえむのを骸は見逃さなかった。

「そんなに僕が現れたのがうれしいです?」
「きみこそ、わざわざ咬み殺されにくるなんて、どうしたんだい」

言葉が終わらないうちに、雲雀から一瞬で放たれたトンファー。
骸は顔色も変えず、三叉の槍で打ち落とす。
お互いを確認し合う、挨拶替わりの一撃。

「実体があるようだね」
「ええ、しばらく力を蓄えていましたから」

骸の手から、ふっと三叉の槍が消える。
二人とも、ここで戦う気は無い。

雲雀の頭の中を、朝見た光景がよぎった。
体と比べれば、まだ大きすぎるランドセルを背負った、小学生の姿。

「骸、きみは幻術の使い手だよね。幻術で小さな子供になったりできる?
ちょっと、子供になって見せてよ。」
「君にそんな趣味があったとは、知りませんでしたよ」

藍色の霧が骸を包む。霧がまとまり、違う形を取り始める。
現れたのは5〜6才の子供、しかし目の輝きは子供のものではないが。

「ふうん、骸の小さな頃ってこんなふうだったの」
「君はそんなに僕のことが知りたいんですか?」

白い肌に、端正な顔立ち。大きな瞳。
オッドアイが神秘的な雰囲気をプラスする。
生意気なほほえみ。

「僕が想像できるものになら、何にでもなれますよ」
「じゃあ、そのままで、小さくなれる?このぐらいの人形ぐらいに」

雲雀は小さなものを愛でる、ということを骸は知っている。

「これでいかがです?」

身長50センチほどの骸。

「いいね、そのくらいなら、僕の部屋に置いてあげてもいいよ」
「君の部屋なら、いつでもお邪魔しますよ」
「じゃあ、僕のポケットにはいるぐらいに、なれる?」
「ぜひ、君のポケットに入れて下さいね」

あっさりと小さくなる。

見上げた雲雀の大きさに、はっとする骸。

すかざす、服をつまみ上げられる。
これでは肉食獣に捕まえられた、小さなネズミのようだ。
近づいた雲雀の赤い唇に気をとられ、術を解くことを忘れた。

「な、何するんです、食べないで下さいよ」
「ふん、ちいさなパイナップルなんて、食べてもおいしくないだろう?」
「ぱ、ぱいなっぷる・・・・
改めて君の口から言われると、けっこう傷つきました」
「ポケットに入れてあげるから、見回りの間、じっとしててね。
つぶれても知らないけど」
「え?」

小さくなった骸が、胸ポケットに運ばれる。

「なんだか、不思議な気分です」
「なにかいった?」
「い、いやなんでもありません」
「いたずらするのは後にしてね、即つぶすよ」

後ならいいのかと、聞き返したくなったが、
握りつぶされたくないので口をつぐんだ。
ちょっとの間だけだろうが、
自分にしか味わえない感触を楽しもう、と思う骸だった。

醤油があったら、食べてみたのにな、
と、雲雀が思ったことには、もちろん気がついていない。




おしまい

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